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緑化と種子の基本Q1:緑化と種子の基本的条件
•緑化にあたっては、気象条件、土壌条件などの諸条件と使用目的を考慮することと、種子の発芽及び生育の条件を考えることが必要です。
Q2:土壌浸食防止用の種子の条件
•乾燥に耐え、やせ地でもよ<生育する。深根性で水分・養分に対する要求度の少ないものがよい。•発芽率、発芽勢がよく、生育が早く、地表を早く被覆するもの。•根の張りがよ<、土をしつがりと捉え、表土の移動を止めるもの。•多年生の華種を選ぶこと。•種子や苗が容易に入手できること。
Q3:種子の発芽・生育の基本条件
•種子が発芽し、生長して定着する条件としては多<の条件がありますが、緑化施工上から重要なものとしては、•表土部分が動かないこと。•発芽に十分な水分が保持されていること。•土中に酸素が十分に供給されることなどです。•また、発芽のための必要条件としては、水、酸素、混度であり、生長には光、炭酸ガス、養分が必要であり、引き続き定着するには生育基盤の存在が条件です。•生育基盤を構成するもののうち重要なものは土壌硬度です。土壌硬度の如何が発芽、生育の良否に影響します。生育に最適な土壌硬度は8 ~20mm(山中式硬度計)が良いとされています。
Q4:播種量
•播種量は苗の成立本数によつて決まります。•播種時期や場所及び自的によつて成立本数は異なります。本数が少ないと十分地表を被覆できませし、のり面などでは苗が流失する危険もあります。•また、多すぎると種間競争が激しくなつて、各個体の生育が十分でなくなります。•播種量は次のような計算式によつて算出されます。
Q5:混播
•2種類以上の種子を混播する場合には、種間競争を考慮しなければなりません。•多種類の混播は初期生育の段階から競合を開始するので失敗の原因となります。
Q6:マメ科とイネ科の混播
•マメ科の植物は根粒菌によつて空中チッソを固定しますので土壌の肥沃化に役立ちます。•ただし、白クローパなどは混合の比率を高めると、優占して白クフーパのみの草地となる恐れがあります。特に斜面などでは白クローバは浅根性ですので凍害や滑落が生じやすくなります。
Q7:深根性の植物と浅根性の植物の混播
•木本類などの深根性植物と浅根性の草本類を混播しますと、浅根性植物が表土の保全に効果をあげて、深根性植物が斜面の土壌の滑落防止などの役目を果たすので、相乗効果で土壌の安定が計れます。
Q8:生育の早い植物と遅い植物の混播
•緑化を急速に行う必要のある場合には、初期生育の早いイタリアンライグラス、ペレニアルライグラス、レッドトップなどの品種が選抜されますが、ライグラスは短年草なので永続的な緑化ができません。このため、初期生育は遅いが多年草であるクリーピンク・レッドフェスクやケンタッキーブルーグラス混播されます。しかし生育の早い草が生育の遅い草を覆つて遮光すると生育の遅い草が生育できなくなる場合がありますので、生育の早い草の混播割合は20%以下にした方が無難といえます。
Q9:上繁草と下繁草の混播
•地上部のすみわけがうまくゆくことも重要なことです。光に対する要求度の高いものが上部を覆い、低いものがより地面に近い部分を覆うことによつて地表を完全にカバーすることができます。株状に生育する草木とほふく性をもつ草木の組合せなどもこの例に近いものといえます。
Q10:在来種と外来種の混播
•在釆種は一般的に永続性は高いが発芽、初期生育が遅い性質があります。逆に外来草は発芽、初期生育ともに良好ですが、永続性が劣る傾向があります、そこで両者の長所、短所を考えて在来種と外来種を混播すると効果的になります。しかし、外来章の生長が早すぎて、在来種を被覆し、遮光するようでは在来種の生育が妨げられます。特に木本の在来種と外来種の混播においては、クリーピンク・レッドフェスクやケンタッキーブルーグラスなどの比較的初期生育の遅い品種を選定することが良策となります。また、外来種の播種量を少なくして在来種の生育に有利な条件にすることも必要です。
施工案Q1:種子散布工
•種子、肥料、ファイバー類、粘着剤などを水と混合して、ハイドロシーダー(散布機械)によつて平面やのり面に吹付けて、緑化する工法です。緑化を迅速かつ安価に行う方法として広<施工されています。盛土、切り土のり面などの急速な緑化には、生育の早い西洋芝を主体として吹付けますが、植生を永続、安定させるためには、在来種の植物の混播が有効です。
Q2:客土種子吹付工
•湿式ガン機などで、種子、肥料、土、水などを混合して、ポンプ等で、圧縮空気などでのり面に厚さ1 ~ 3 cm程度吹付け、その後アスファルト乳剤などの浸食防止剤を散布して養生する工法で、木本類の導入も可能です。植物の生育に必要な有機質の不足する土(軟岩、砂礫士、火山灰土)や土壌硬度が高<根の侵入しにくい土に対して施工ます。•急傾斜地やクラックのない岩石地などへの施工に対しては客土層の滑落を防止するために、ネット張工を併用することあります。
Q3:厚層基材吹工(厚層客土吹付工)
•岩盤などの緑化が困難な無土壌地に対して金網張工を併用し、モルタル吹付機(ガン機)にて5cm以上の厚さに有機質系を主体とした生育基盤材(川砂や砂質土などを主材料とする、土砂系を使う事もある)を吹付ける工法です。•木本類を中心に導入します
Q4:吹付枠工 (現場打コンクリート枠工)
•急勾配、大面積ののり面を構造的に安定させ、かつ植物の導入が、可能になることを目的としております。施工方法につきましては、のり面に鉄製の型枠を鉄筋にて組み、コンクリートを打設する方法が主です。他に、のり面に穴をあけた板状のものを型枠として鉄筋て組みモルタルを吹付ける方法と、のり面に溝を切り込み、そこに鉄筋で配筋しモルタルを吹込む方法もあります。枠内には、厚層基材吹付工、モルタル吹付工、植生袋工、栗石袋工等との併用が行なれれます。
Q5:プレカスト枠工(のり枠エ)
•植生工が現状では困難なのり面に対して埴生工の基礎工として施工されます。コンクリート製やプラスチック製などの型枠を組んで行う工法です。ウワ内に客土をし埴生を可能にします。植生袋工、種子吹付工との併用が行なれれます。
Q6:モルタルコンクリート吹付工 (ショットクリート)
•植生工が困難なのり面にモルタルまたはコンクリートを高圧搾空気で吹付ける工法です。•高圧吹付なので付着カが大きいばかりでなく、モルタル・コンクリートの強度も極めて大きいのでのり面は半永久的に安定します。しかし、美観的には見劣りますので、最近では特殊セメントなどと共に種子などを吹付けてコンクリートの強度と美観をあれせて持たせる工法も行れれています。また、モルタル・コンクリートに美観をもたせるために、つる性植物などでカバーする工法も行れれています。
Q7:のり面植栽工
•環境や美観面を考慮し、主にポット苗(つる性植物類、低木類、多年生草本類等)や成木などを用いてのり面の埴生回復を目的としており近年増えつつある工法です。しかし、植栽に適した土壌面の確保や、浸食防止の最大目的である全面被覆がため、当工法のみの単独施工はできず、緑化ブロック工、吹付枠工、プレカスト枠工、播種工等との併用について行います。
Q8:植生穴工
•地上部のすみわけがうまくゆくことも重要なことです。光に対する要求度の高いものが上部を覆い、低いものがより地面に近い部分を覆うことによつて地表を完全にカバーすることができます。株状に生育する草木とほふく性をもつ草木の組合せなどもこの例に近いものといえます。
Q9:植生マット工
•種子、肥料などの付着したマット類またはシート類で、のり面を被覆する工法です。マット材料としては、わらむしろ、不織布、フェルトマットなどがあります。種子吹付工の困難な降雪期、乾燥期、凍結期などの施工に適しています。マット保温、保湿、及び雨滴こよる浸食防止の効果を果たしますので、種子の発芽をよくし、成功率が高いです。•規格(帆)•ウラ・ ムシロ製 1mx20m、 1mx5m、0.5mx 5 m•不繊布 0.55mxlOm、 0.5mxlOm•施工方法1 m2当り8~10本の鉄製の目串(長さ25cm位)を打つて地面に密着させ、上方ら目土をかけま
Q10:植生筋工 (人工筋芝工)
•種子、肥料などを装着した帯状の布または紙の人工芝を盛土のり面に一定間隔(ピッチ)で土羽打ちしながら水平の筋状にのり面にそう入し固定する工法です。•規格(例) 7 mx50m、 10cm×50m、15cmx50cm
Q11:植生袋工
•一種の客土工で種子吹付工の困難な切土面、山腹裸地、軟岩地などに適用されます。麻製またはナイロン製の網袋に種子、肥料、土などを入れ、全面または帯状に目串で回定します。ワク組工などの植生基礎工を施工した後にも利用されます。•規格(例) 60cmx40cm、 33cmx16cm、50cm x36m
Q12:ネット張工
•のり面保護または植生工の補強工として適用されます。前者の場合は主としてワイヤ一口ープ製の金網が使用され、後者の場合にはナイロン製などのネットトが使用されます。のり面の状況によつて、固定用アンカーボルトの埋め込みの深さ、数などが決定されます。
Q13:張芝工
•のり面にかぎらず平面に対しても広く行れれる緑化工法で、生切芝(コウライシバ、ノシバなど)を地面に張り、目土を方けて転圧します。のり面に対しては竹製または鉄製の目串を打つて固定します。•平張(ペたばり) 目地張(めじばり) 市松張(いちまつ張り) 筋張(すじばり)
Q14:筋芝工
•盛土の土羽打ちの際に生切芝を水平筋状に一部分を地上に出すようにして埋め込み、打ち固める工法です。使用されるのはノシパ、コウライシバなどです。